2012年8月

ムーンゲートの調査 08/31/2012

エクソダスの死と同時にイルシェナーの名誉ムーンゲートが破損してしばらく経ったころ、修復調査の為にムーンゲートの権威であり、ムーンゲートに関する研究論文「次元旅行」の著者であるドリウス・ドースト(Dryus Doost)が派遣されることになりました。ドリウスは調査のためにもう一人、テレポーターなどの転送装置の開発者であるギルフォーンを呼び寄せていたのですが……。

集合場所であるトラメルのライキュームに桜民が集まっていると、ドリウスが本を読みながら歩いてきました。
「ふーむ…これはなかなか興味深い」
彼は1つのことに夢中になると周りがみえなくなるようで、桜民に声をかけられるまで本に視線を落としていました。
「ああ、いかんいかん。待たせてしまったかな?すまないね。ところで今日は助手の募集をしたはずなんじゃが……。すいぶんと集まったのう」
集まった桜民を確認すると、ドリウスはまずムーンゲートについて説明を始めました。ムーンゲートには魔法によって生み出すGate Travel、ストーンサークルに囲まれた各街の固定ゲート、イルシェナー各地の神殿にある固定ゲート、その他いくつかの特殊ゲートがありそれぞれ違った特色を持っていること。昔はファセット間の移動はムーンゲートではなくムーンストーンを利用していたこと。ファセット間を行き来できる永続的な固定ムーンゲートはイルシェナーの先住民によって作られた可能性があること。そしてそれを発見したのは不思議なウィスプの夢のお告げを聞いたギルフォーンであることなど。その話はなかなか興味深いものでした。
ギルフォーンも実は今日の調査に助手として参加する予定だったのですが、姿が見当たりませんでした。ドリウスは桜民に頼み、ロストランドのブラックロック採掘場にいるはずの彼を呼びに行ってもらったのでした。

桜民がロストランドに到着すると、採掘場のまわりにはそこを縄張りにしているオフィディアンたちと鉱石エレメンタルが数体いました。桜民がそれらを倒すと、岩の陰からギルフォーンのアシスタントを名乗る男が出てきました。彼によるとギルフォーンは今ちょうど出かけたところでした。
「行き先はどこだって言っていたかなぁ……」
そう言いつつ彼はさも忙しそうにブラックロックの岩場を掘り始めました。彼の仕事はブラックロック小石、またはその結晶を採集することでした。ギルフォーンの行き先を彼に聞く為に、桜民は彼のために鉱石エレメンタルを倒し、ブラックロックを集めてあげました。十分な数のブラックロックが集まったころ、彼は思い出したように口を開きました。
「ああそうそう、ギルフォーンの行き先だよね。……1つ心当たりがある。ギルフォーンが研究のためにときどき行く場所があるんだ」
彼の言ったギルフォーンの行き先はとんでもなく危険な場所でした。そこはかつて裏ムーングロウと呼ばれたシャドーロードのエセリアル体が闊歩していたという異次元空間にそっくりだと言うのです。
「危険な場所なので、行くかどうかはあなた方が決めるといい」
そして彼はその危険な空間へとゲートを開いてくれました。

ギルフォーンのアシスタントが開いたゲートをくぐると、そこは確かに裏ムーングロウに良く似た空間でした。いくら異次元空間の研究をしているとは言え、本当にギルフォーンはこんな場所にいるのでしょうか……?

桜民がギルフォーンを探しつつ異次元空間でしばらくの間戦っていると、ギルフォーンのアシスタントからブラックロック採掘場に戻ってくるようにと連絡がありました。桜民が恐ろしい空間から採掘場に引き返してくると、先ほど居たギルフォーンのアシスタントが、語り出しました。
「シャドウロードのモンスターと戦ってくれたのだね。どうやら、君たちは私の敵ではないらしいな……。実は私がギルフォーンだ」
イルシェナーを発見した彼は、その後にブリタニアに起こった一連の出来事のせいで戦争の犠牲者の遺族や、狂信的なシャドウロードの信者に命を狙われるようになっていたのでした。用心深くなるしかなかった彼は、桜民が彼に敵意を持っているかどうか試したのでした。「君たちを試したことは心よりお詫びしよう。すまなかった」
ギルフォーンは深々と頭を下げながら桜民に謝罪しました。 
そこへギルフォーンと桜民の到着が遅いのを心配したドリウスがやって来ました。そして問題のイルシェナーの名誉ムーンゲートへと全員で移動しました。

名誉のムーンゲートは不気味な色の炎に包まれていました。
「こんな現象は私が長年ゲートや次元といったものを研究して来て初めてのことだ。どうじゃ?お前はこれをどう思う?」
ドリウスはギルフォーンに問いかけました。
「私もこんなゲートは見たことがありません。完璧に機能を失っているようだ。ためしに従来の方法で新しくゲートを作れるかどうかやってみましょう」
ギルフォーンはポケットからブラックロックの小石を取り出すとかつて固定ゲートを開いた時に使った呪文を唱えはじめました。
「init kal vas gres,trak sek-de ter-mer..,re in ew tu-tim in-ten,re grav beh,i trak-por」
その瞬間大爆発が起こりギルフォーンは吹き飛ばされました。
「駄目だ…壊れたゲートが邪魔になって…!何かが内側から溢れ出ている!これは一体なんです?」。
新しいゲートを設置しなおす試みは失敗に終わりました。
「それはエーテルの流れじゃな」
ドリウスは名誉ムーンゲートに起きている事象を冷静に分析し始めました。
彼はムーンゲートに重なるひび割れを見つめながら言いました。
「これは以前ソーサリア各地に出現したriftに似ておるな。エセリアル虚空間に繋がっていたriftもいくつか存在していたが……。もしかしてこのゲートは別のファセットのみならず別の次元にも繋がっていたのであろうか?そこにはこのムーンゲートを破損させるほどの強大なパワーへとエーテルを変換した技術の持ち主がのいたのだろうか?」

「私はエクソダスが倒れたときに今までこのムーンゲートを安定して保っていたとてつもなく強大な魔法によるシールド、あるいは安全装置のようなものが何らかの原因で破壊されたのではないかと考えている。ムーンゲートに亀裂が入るほどの荷重がかかったということは、それがそのへんの魔術師の小手先の魔法でなかったことは容易に推察できよう。伝説的な魔術師の所作であったに違いない。もし本当にそのような強大な力をコントロールできる者がいたとすれば並大抵の者ではない」
ドリウスのいう伝説的な魔術師とは誰のことなのでしょうか?ギルフォーンは思い当たる大魔術師の名を上げましたがドリウスは首を横に振ると、彼にある物を手渡しました。

「ギルフォーンよ、デュプレ卿からの便りにこれが同封してあった。エクソダスと深い関わりを持ち、ゲートやエーテルにも詳しい魔術師の日誌じゃ。その者が未だに存在しているならば、このゲートを再び元に戻すことができるかもしれぬが……」
日誌を受け取ったギルフォーンはとても驚いていました。その日誌はその昔彼の研究に興味を示してくれたさる貴族の日誌(写本)だったのです。そしてその人物はすでにこの世の者ではなかったのです。
ギルフォーンはドリウスに問いかけました。
「いかに彼が伝説的な魔術師でも死んでしまっていてはどうにもなりません!もはやこのゲートを直すことは出来ないというのですか?」
ドリウスは答えました。
「残念ながらわがメイジ評議会でも修復に向けて取り組んではいるが……。今のところ限りなく不可能に近いと言わねばならんだろう」

二人のエキスパートの力を持ってしても、ムーンゲートの修復はかないませんでした。ドリウスはそのことをメイジ評議会へ報告するために去っていきました。ギルフォーンもまた日誌に書かれた彼の知らない事実を知り、大慌てで去って行きました。

※次回のイベントへ続きます。

【イベント】幸の夏休み 08/11/2012

8月のトクノは夏真っ盛り、漁師の長老とその預かり子の幸は勇島の森の家で暮らしていました。普段幸と遊びまわっている子供達は夏休みということで皆家族で旅行へ行ってしまいました。しかし幸の両親はトラメルへ出稼ぎに行っていて帰ってきません。幸は一人淋しい夏休みを過ごしていたのです。元気のない幸を心配した長老は、友達の代わりに幸の遊び相手になろうと思いました。しかしいくら気は若くても寄る年波には勝てません。そこで長老は桜民にも幸の遊び相手になってくれるよう頼んだのでした。

夏の子供の遊びと言えば虫取りは欠かせません。まず初めに勇島にあるルーンビートルの生息地へ行きました。幸は初めて見るルーンビートルの大きさにビックリして怖がって泣いてしまいました。でも一人の桜民が捕まえたルーンビートルを幸に譲ってくれました。自分よりもずっと大きな虫をペットにして幸も嬉しそうでした。無事虫が獲れてほっとしたのもつかの間、急に大量のヤマンドンが現れました。長老は大事なことをうっかり忘れていたのです。この暑さでトクノの各地でヤマンドンが異常発生していたのです!でも桜民の協力もあって無事ヤマンドンを撃退することが出来ました。一行は次の目的地へ向かいました。

次は誉れ島の沼地へ移動してつる草を集めました。つる草で日よけを作って家の周りを覆い暑さを和らげようという寸法です。全員で協力して沼地の動く草からつる草を集めました。良い感じにつる草が集まり、これで日よけが作れると長老が喜んでいるところにまたもや大量のヤマンドンが姿を現しました。危険を察知した長老は念のため桜民の半分の人数を護衛に付けて幸を先に家へ帰すことにしました。
沼地に残った長老と桜民は沸き続けるヤマンドンと戦いました。するとしばらくして紫色の喋るヤマンドンが現われ襲い掛かってきました。しかしここは歴戦の勝者である桜民、難なくそれを撃退することに成功しました。大量のヤマンドンもいつの間にか討伐されていました。

「なんか変ないろのやまんどんがわいたよ!」
幸が叫びました。安全のためにムーンゲートを出して先に家へと戻った幸と桜民でしたが、なんとヤマンドンの一部が付いてきてしまったのです!しかしこちらの桜民も護衛を買って出ただけはありました。ちょっと毛色のちがうヤマンドンなどモノともせず、すぐに倒してしまいました。沼地から戻った長老は幸の無事を確認しほっとしたのでした。

ヤマンドンのことをうっかり忘れていたのは誤算でしたが、目的のルーンビートルとつる草を手に入れることができて幸も長老も満足でした。
「夏の思い出が出来て良かったのう。」
「うん!」
一人きりの夏休みでしょんぼりとしていた幸もすっかり笑顔でした。早速つる草を家の周りに配置してみました。これで暑さは少しはマシになるでしょう。虫取りと日よけ作り、後は海で海水浴をしたら夏の遊びは完璧でしたが最近トクノの海は海賊船が出没するようになり遊泳禁止になっていました。
「海で泳ぎたかったのぅ」
という長老のつぶやきで、幸がある事を思い出しました。
「そういえば!!!みずほちゃんが言ってたんだけど、新しい波のプールができたんだって!」
そして全員でトラメルのボイドプールに行ってくたくたになるまで遊んだのでした。

記録は128波でした。

イベントに参加してくださった皆さま、本当にどうもありがとうございました。

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